2024年7月29日月曜日

Day244 立つ鳥跡を濁さず

 この時期のイベントに異動がある。またも1名が旅立った。というか出向元に戻った。

特別公務員、特別職らしく、一般職が就くような宮使えの場に出向く場合には、一旦出向元を退職する。そして戻る時には、ここを退職する扱いになる。逆もまた真で、特別公務員になるときは一旦退職するようである。そういえば、同級生でもそれをやったのがいたのを思い出した。

そんな扱いなので、たつ鳥は後を濁さないのである。というか、濁せないのだが。

そういえば、某日本の産業を司る省から来た所員は引き継ぎが上手くいかず、初日から次の担当に恥をかかせてしまっていた。もっとも、皆でフォローしていたので、今では笑い話。

後を濁さずに旅立つのは、なかなか難しいものである。



2024年7月28日日曜日

Day243 石の上にも3年

 基準として1000。

個数でもいいし、時間でも良い。

だいたい人間は一つのものに対して1000を超えると身についてきたなと感じるし、周りもそう見てくれる。これはいろいろな物に言える。

例えば、石の上にも三年という諺があるが、一年が365日なので三年は1095日。小説でショートショートというジャンルを作り上げた星新一は1001編以上とされる。研究者として一人前になるのも1000日くらいはかかる。企業に入ってから一人前として使えるようになるのも1000日くらいはかかる。これは実体験。まぁ、1000以上というのは星新一が言っていたことではあるが、このように実感として持っている。

随分と遠回りしてしまったが、三年とは一つの基準になり得るものである。それから見ると宮つかえが一年でローテーションしてしまうのは、一人前にする前に変えてしまっているように思える。これは勿体無い。一度、この基準を越えると自在に使いこなせるようになるのだが、届かないとほぼ0からやり直しになる。これも実体験。だから、一年ローテーションは勿体無いのだ。石の上にも三年。



2024年7月27日土曜日

Day242 なんとも言えない居心地の悪さ

 稀にある。

仕事の延長なのだと思うが、やたらと転職の話をする所員がいる。こういう会話が漏れ聞こえてくると、なんとも居心地の悪さがある。

企業からの出向組であるので、ある種転職したようなものであるから、やってみるとどうなるか実体験として判っている側である。その会話で語られるのは転職に対しての希望や妄想といった類のものに聞こえてしまうレベルである。

やれ、こういうスキルを身に付けたのでIT関係の〜〜に行く。ぶっちゃけ公務員の給料安いし若いと権限ないし、〜〜良くないですか?など。

詳しくは語らないが、他にも青さが光るワードがポンポン出てくる。ビジネスのビの字も知らない状況で純粋培養された若手が云々言っているのを聞くと、将来大丈夫なのかな?と他人事ながら心配になってくる。別の転職希望だった子に自社のIT技術者のスキルレベルをこっそり教えてあげたら顔が青ざめていたが、それが普通の反応だろう。

外の世界を見せられる上司はいないのか?それも居心地の悪さの一つ。



2024年7月26日金曜日

Day241 すごろくゲーム

 この時期、もう一つの話題になるのが人事。

どの企業でも重要な項目の一つであるが、この宮つかえの場では人事こそが最大のイベントと言えるようだ。出世コースの一つに人事が入っているようなのだ。

人事は人の素質を見極めて適切な配置を行うことで組織を活性化する役目がある。したがって、割と専門性が必要な部署。だと思っていたのだが、どうも宮つかえの場ではそうではないようだ。あるいは、優秀すぎて人事も対応できてしまうのか、正直わからない。

で、この人事。まさにすごろくゲームのようである。

誰をどのポストにつけて・・・というのをやっているようである。だいたい、補佐以上がローテーション、参事官以上がすごろくゲームのプレイヤーという印象。

参事官になるまでに、どのような部署を回ってきたのかである程度その先が決まる。誰をあげて、あいたポストに誰を出す。この人で長期政権を敷きたいらしいというのも、なんとなく見えてくる。

とはいえ、このご時世、見えてきたポストよりも魅力的なポストがあれば民間への転進もあるわけで、そういう場合はポストが空くことになる。優秀であるほど昇進する一方で、優秀であるほど抜ける。とすれば、抜けていない人は・・・

もちろん、すごろくゲームのプレイヤーにカウントされるだけでも選ばれし人であるが、個人的には安定して何も課題無い時期にやって欲しい。



2024年7月25日木曜日

Day240 良いものを出す姿勢

  公務員は全体で一つの有機的な動きを示そうとする。すなわち一枚岩で動く。

とはいえ、いろいろなところで綻びが出てくるのは確かだが、そういう思想で動いているのである。

何かの刊行物を発刊する際に行うのが、各省協議。

これは、担当の省で〜〜という刊行物を発表します。発行責任は我々ですが、関係する部分については事実関係の誤認などがないように確認お願いします。という代物である。

何せ、他の省庁であっても出てきた以上、場合によっては証拠として取られるのである。オラ知らね、とはいかないのである。

今日もまた、確証協議が実施となった。

このところ連絡がくるのは決まって財務省。事実誤認がない場合は実にスムーズで和やかに話が進む。進まない場合は、何か間違っていた場合であるので、連絡ウェルカムである。

そして、今日は和やかに話が進んだのであった。

基本スタンスとして良いものだそうというのがあってこそ、成り立つシステムが公務員である。



2024年7月22日月曜日

Day239 暦通り

 何がといえば、休みが暦通りである。

休みは仕事の種類によって、いろいろ変わる。

メーカーの場合は土日は休みが多いが、週の半ばにある休みは工場稼働の効率性から休まないことが多い。サービス業や小売であれば、土日はむしろかき入れどき。鉄道や航空などインフラに携わる場合は、24時間365日休む事なく動くため、4日勤務し3日休むなど暦はあまり関係がない。

宮支えはどうかと言えば、まさに暦通りなのである。

祭日、休日はその通りであり、お盆の時期でも暦通り。メーカーのように1週間ぶち抜きで休むというのは、無いのである。流石にお盆時期は緩急で言えば、緩いのだが。

出向者からすると、これが結構新鮮である。有休消化率が低いことも加わり、休みが少ないというのが第一印象。

休みが少ないということは、残業が増えることとほぼ同義。特にスタッフ部門で残業に制限を無くしてしまうと、いくらでも仕事をしてしまう。暦通りの休みの無さ、労働組合が無いから残業し放題、定期的なローテーションによる業務改善の無さと人件費が肥大する3要素に加え、税金が資源で要求すれば増やせるとあれば、人件費が増大する理由が全部揃っているので注意が必要である。



2024年7月21日日曜日

Day238 三人寄れば文殊の知恵

 三人寄れば文殊の知恵という諺があるが、よくぞ言ったものである。

異なる専門性を持つ三人が集まり話し合うことで、知恵の神様である文殊に匹敵する知恵を生み出せるというものだが、今回の仕事がまさにそれであった。

発注は、天から降ってきた。官邸である。

なので、内容の詳細は伏せるが、日本は他国との貿易競争に負けていないか?というもの。

確かに、貿易赤字を見るとどんどん広がっており、輸出の数量も大幅に増えていないと言った状況証拠は結構出ている。しかし、結果は、勝るとも劣らず。

この結果を出すにあたり、3部署の連携で結論を出せたのである。

自部署を統括する部門が旗振りを行い、私がそもそも論としてメーカーとしての感触と輸出のデータ調査を担い、海外部門がある国からある国への輸出データ調査を担った。

久々に歯ごたえのある仕事であったし、それに見合う知見も得られたし、連携することで大きな成果が得られるという手応えを感じることができた。連携して解決すること自体は、出向元でも散々行ってきたが、結果により政策までもが変わってくるような種の仕事は出向しなければ一生出会うことのない仕事。宮支え冥利に尽きる。



2024年7月20日土曜日

Day237 仕事は天から降ってくるもの

 当然のことながら、仕事には発注者がいる。

大概の場合、上司が発注者である。では、その上司は、その上司から発注が来る。さらにその上司は、そのまた上司からくるのである。

このように辿っていくと、大元の発注者が出てくるのである。

同じフロアーのトップからというのも当然あるが、別の階から来たり、建物からくる場合もある。具体的には、発注者が事務次官だったり大臣や官邸だったりする。(同フロアーのトップといえど、他の省庁なら会うこともままならない幹部らしい)

次官の場合には百歩譲って気まぐれがあったとしても、大臣や官邸の場合は確実に国の判断に関わる仕事である。いずれも相当な気合を入れて仕事をする必要がある。

まさに、仕事は天から降ってくるのである。こんな仕事が来るのは、企業で言えば経営企画部くらいなものである。

貴重な経験をさせてもらえる部署への出向はいかがだろう?



2024年7月18日木曜日

Day236 システムとしての異動

官庁の場合、この時期は異動がある。それに伴い、異動とまではいかないが、部署内での配置換えなども起きる。

技術部署の場合、部署が変わったとしても基本となる技術が異なるような異動になることは、少ない。しかし、官庁の文官の場合には分析対象が異なってくることもしばしばあり、それに伴って情報の収集先や分析の仕方、マインドセットを変える必要がある。

今回の異動は、まさにそれ。

詳しくは書けないが、割と重要な経済指標の一部を担うことになった。これまでも重要な指標だったが。

問題は、両方を同時に見る期間があるということ。普段の仕事に加えて新しい仕事が入ってくるのである。これまでの仕事も楽かと言われれば、決してそんなことはない。残業前提でこなせる仕事量なのである。これに加わること、残業必至な仕事量の新しい仕事。仕事がなくて、悩むより贅沢な悩みではあるが、激務である。

これを越えて、無事異動となって慣れるまでしばらくかかり、慣れた頃に異動がある。飽きさせない仕組みとしては良いが、次の問題として改善が出てくる。これはまたの機会に触れたい。



2024年7月15日月曜日

Day235 出向者

 ここ宮仕えの場には、民間からの出向者が案外いるのである。

大概の場合、人員にある程度余裕のある大手企業。名前を聞いたら知っている会社や団体ばかりである。

企業としては、断る道もあるのだが、出向者のスキルアップや政府との繋がりといった部分を考慮して、送り出す。多くの場合、部署内に留まり続けた方が昇進は早い傾向になるので、出向は不利になることがある一方で、戻ってから一目置かれることで逆に昇進が早くなるということもある。いずれにしても、戻った先輩がどのようなキャリアパスを踏んでいるかを調べておくのが良い。出向者に聞いてみると、幹部昇進の1ルートになっている場合が多い。

一方で政府としては、労働力の確保ができる。しかも、幹部ルートに乗せたい人材がくるのだからハイスペックで身元保証はバッチリである。それを期間従業員級の給金で雇える。これはお得以外の何者でもない。

出向者同士は、企業を超えた連携ができる可能性がある。民と官では考え方が違うのだが、民同氏は案が分かり合えることが多い。それと、なんであの上司は、色々な会社にツテがいるのだろう?と思う経験があったなら、過去に出向していたり、缶詰型の異業種交流イベントに参加していないか聞いてみると良い。大概経験しているはずだ。そして、相当楽しんでいたはずである。そうでなければ、その後その仲間とは続かない。

出向の打診が会社から来たら、受けてみると良い。さまざまなスキルアップになるだけでなく、人生を豊かにする可能性があるのだ。





2024年7月14日日曜日

Day234 テレワーク

 部局や配属された班によって、テレワークへの取り組みや浸透具合が異なる。したくてもできないというのが本音である。

この場合、テクノロジーによって解消できることが多いので、ぜひ設備投資をお勧めする。

満員の通勤電車に揺られて昼夜働き、家族が寝静まってから帰宅。残念ながら、その傾向はまだ残っている。テレワークを導入すると少なくとも通勤電車の時間が浮く。これだけでQOLは改善されるのだ。

一方で、テレワーク100%は、やりすぎである。会社は、リアルで会って言語街のコミュニケーションができて、初めて仲間として認めあえる。これは残念ながらホモサピエンスとして生き残ってきた際に身につけた本能なので、今のところ消せない。

なので、若い世代で入社からオンラインという子は大変残念である。いかに部署や上司がケアをしてあげるかにかかっている。

といいつつ、テレワークは便利である。こと、作業内容が決まっているような項目については、そもそも出社する必要がないし、ある程度部署メンバーと意思疎通が出ているなら、通勤に時間を取られる必要はないのだ。

宮仕えでもテレワークの比率はどんどん上がっていく。そこに向けて、インフラも自分も整備はしていかないとね。



2024年7月13日土曜日

Day233 花が咲く

雨は憂鬱である。足元が濡れる、鞄が濡れる、湿っぽく肌がべとつくなどが起きる。

雨は色々な風景を生み出すが、ここ宮支えの場でも変わった光景が出る。

廊下に傘がずらりと並ぶのである。傘が乾かされているのだが、色とりどりであり、まるで花が咲いたかの如くである。

ちょっとほっこりする瞬間である。



2024年7月12日金曜日

Day232 聞いて回る

 分からないことがあったら人に聞けば良い。大企業などが特に当てはまるのだが、大体どこかの部署でその専門的に仕事をしている人がいる。直接知らなければ、情報のハブとなる知っていそうな人を見つけて紹介してもらうのが良い。

聞きにいった人は欲しい情報が得られる。情報のハブとなる人は、聞いてきた人に貸しを作れるし、知っている人に借りを作れる。欲しい情報を持っている人は、自分の情報が役に立つという満足感と共に聞いてきた人に貸しを作れる。この貸し借りは、どちらもプラスになる貸し借りという珍しいコトで相殺されずに積み重ねることができる。

で、多分に漏れずここ宮支えの場でも、この法則は生きる。むしろ、それで成り立っていると言えそうである。なので、必要なのは、そのネットワークにいち早く組み込まれることである。

新たにこの場所を目指す人は、自分の専門性を保ちながらも人の懐に入って、聞いて回るというスキルが必要である。そのスキルは、好奇心と人への関心が基本にあることが必要だ。どちらも探索対象を好きになることから始まる。デスクワークこそフットワークが重要。




2024年7月11日木曜日

Day231 チェック・チェック・チェック

 書物は推敲を重ねるごとに良いものが出来てくるというのは、古今東西と問わず摂理である。

公的文書は、いつの頃からか間違いを許されないものとなっている。

まぁ、受け取るほうも間違いは無いと思って受け取るし、間違いや異議申し立てをしても跳ね除けられるという文化が長く続いたので、そういうものだと出す側も受け取る側も思っている。

出す方の手間たるやすごいものがあ
り、何度チェックするのか分からないくらいやる。通常は3回程度あるのだが、受け持つ範囲が広い場合などは気が遠くなる作業である。

そんなこともあってか、毎回何か見つかるw

というか、笑い事ではないのだが。

流石に3回チェックするとまず出て来ない。推敲とは大切なものであるが、なかなかできない。それをここでは当たり前にやっている。BUCAと言われる時代にそぐわない部分もあるが、捨てるのはいつでもできるから、ここはこの調子でやっていってほしい。

推敲を重ねるごとに増すのは、読みやすさ。読む人のことを考えれば自ずと苦が減る。



2024年7月8日月曜日

Day230 ナメられてはいけない

意見を述べるにあたり、ナメられてはいけないのは、どんな世界でも起きている。ここ宮仕えの場では、顕著。結構高圧的にやってくる。

経験上、暖簾に腕押しとなると腰砕けになり、引っ込めることが多いので、その手を使う。今回も、まずはその手で収めた。聞けば、上まで通っている上で協議に臨んでいることを伝えると結構な割合で主張を取り下げるのだという。

今回も実際、そうなった。

なんか釈然としない。主張する中身については尤もなところがあり、誰に対してでも引き続き主張してほしいものである。色々言っていたのに、上まで通っているとなったら急に引っ込めるのである。

長いものには巻かれる精神は、サラリーマンとして正しいが、ちょっと残念。もしかして、サラリーマンとして正しくない同類がいるのかもと期待したので、もうちょっと頑張って欲しかった。



2024年7月7日日曜日

Day229 派閥

 七夕は、織姫、彦星が年に1回会える日だが、ここ宮つかえの場には越えるのが難しい川が存在しているようである。

政治、宗教などによく聞かれる派閥。経済の中にも派閥があるようだ。例えば積極財政派と呼ばれる人たちなどである。

個々人の信条によって動いているので、正解・不正解が無い分野で多く出没する傾向がある。私なんぞは、真実はいつも一つというコナン君のセリフでは無いが、主張の違いがあってもいつかは証明される世界が長いこともあり、派閥にあまり価値を見出せないのだが、実際には存在するし、その辺りの方への配慮をしないといけないようである。

政府答弁に一貫性を保つ必要があるためである。質問は各省庁に振り分けられ、責任を持って解答を作るので、過去にどのような解答をしているのか、建前上は全てを把握しておく必要がある。

今回、作成しているとある刊行物において、過去の答弁と異なる主張をしていることから、全削除してほしいという依頼があった。その裏としては、ある派閥を押さえ込んだ答弁をしたのに活気づけるような刊行物をするのだ、けしからん。ということらしい。

派閥も派閥だが、抑え込んだというのも変な話である。これでは、派閥対派閥の戦いである。真実はいつも一つのもう一つの側面は、実績が出た方が真実というもの。企業の論理はこれである。

そう考えると、私はそれほど面倒のない世界に生きてきたのだと実感できた出来事であった。



2024年7月6日土曜日

Day228 無謬性

 無謬性(むびゅうせい)とは、理論や判断に間違いが無いことを指す言葉であり、絶対に正しいという意味を持つ場合もある。

この小難しい言葉は、必修研修用のテキストに掲載があったものである。

テキスト内では、無謬性の罠を打破するという具合であるが、そもそものベースが無謬なのである。ある選択を素早く行ったことで間違えても、素早く切り替えて正しい選択に近づけるというアジリティの高いやり方は取れない。

どこかに絶対的に正しい解があって、変わらないものであれば、その方法も使えるだろうが、変化の激しい時代において、その考え方は通じにくくなっている。変わろうとしているのだと思うが、時代が先に行ってしまっているのでは無いか。とはいえ、組織は人で出来ているのだから、新しく入っているフレッシュな人材が変えたいと思えば変わるものである。芽は出始めているので、後世に期待するのみである。



2024年7月5日金曜日

Day227 表彰

 表彰制度がある。

といっても、研修結果に対してである。

テスト結果の上位者が表彰されるというのである。受験戦争システムの上位者の集まる官庁ならではの仕組みであると感心した一方で、呆れてしまった。こんなところにも受験戦争の弊害があるとは。

いっそのこと、上位者を狙ってみようと思った次第である。



2024年7月4日木曜日

Day226 アンバランス

 行政業務の縦割りは問題とされている。

縦割りが故にたらい回しが起きる。これは、〇〇(の専門)なので、×に行ってください。といった具合である。

使う側からすれば、同じ役所なんだから一つに纏めてくれよ・・・という文句の一つも出てくる。これは、窓口業務の話だが、中央省庁では専門性が高くなるのか、ポストを増やしたいのかは不明だが、やたらと一人部下の部署が多い。

かと思えば、私のところは昔ながらの形で、部、課はおろか、係、班まできっちり分ける必要があるほどのピラミッド型構造。

スリム化し過ぎてしまったのが前者、程よく残ったのが後者。スリム化し過ぎは、何か有事の際に脆いので要注意だ。



2024年7月1日月曜日

Day225 はや1年

 宮仕えに来て、はや1年。

良い部分も、残念な部分も、中の人となって見ることができた。

企業から出向している私に課せられたことは、企業の利益を確保することだが、出向先の職員であるから国に尽くすことも考える。

思えば、社会に出る際、他の人たち同様、いくつもの選択肢があった。

大学及び大学院で自然科学を専攻した私だが、とある理由により政府系金融機関への門を叩いた。有難いことに入門する許可をもらったのだが、その後、新しいものを作り出すことでより便利な世界を作りたいとメーカーへ行く道を選択した。自分でも気付かなかったのだが、その時に選ばなかったもう一つの道が、ずっと心に残っていたのである。

今回の出向は、この心残りを精算できる又と無い機会なのだった。

社運を賭けて・・・までは行かないが、少なくとも事業部の命運をかけたプロジェクトの一つを担う事業リーダーをしていたので、出向の話はエグゼクティブクラスの一部まで衝撃が伝わってしまったらしい。それを考えると出向元もよく送り出してくれたと思う。一番興味深い回答は、俺が行きたかったんだよという上司の言葉。巨大企業とはいえ、ベンチャー気質がまだ残っていたのだと嬉しく思った瞬間でもあった。

一方で、受け入れ側も良く受け入れてくれたと思う。昨今、若手の登用などで、年次などは意味が無くなってきた部分があるものの、官庁こそは年功序列の世界。そこに割り入るのである。勝手の違いに難しさなど課題があるにもかかわらず、受け入れてくれたようである。もしかすると実験的な側面もあったのだろうが、その後、年齢、性別、出向元での仕事など様々なステータスの人が増えたところを見ると、この1年の働きが評価されたのかなと思う。

残り1年。何に貢献し、何を出向元に持って帰るのか。考える日々が続きそうである。



Day376 使命感と共感に満ちた日本の未来へ

 私の宮仕への出向が終了を迎えた。 長いようで短い2年間であった。 この貴重な体験を振り返ると、民間では決して味わうことのできない数多くの気づきが得られた。最終的な上司が大臣であるという特異な環境で、自分の作成した資料が局長に渡り、大臣が総理大臣へ報告する資料の一部となっていった...