2023年9月28日木曜日

Day55 日々之決戦

 インバスケットというバーチャルビジネスゲーム(wikiぺディアによる表現)がある。

管理職くらいの架空の人物になりきり、机の上に置かれた未処理案件箱(インバスケット)に次々と入ってくる案件を処理していくというものである。一般企業の場合、管理職登用試験などに使われている。

インバスケットの試験は大量の情報を読み込み、指示を次々としていく必要がある。順次解決していくのがセオリーだが、案件自体も関連があるので、遡ってみたり、併せた方が良い解決策になったりする。

内容もさることながら、昇格試験の場合、結果は将来につながるので緊張感が結構ある疲れる試験であり、二度と受けたくないという声もチラホラ。私も、もう受けたくない。

しかし、ここ官庁での仕事はまさに日々インバスケット。間違えが許されない部門でのインバスケットの大変さは想像を絶するところがあり、日々之決戦である。

最初からこなせる訳ではないので徐々にできるようになる。郷に入っては郷に従うというが、従って暫くすると人間慣れるて出来るようになる。基本、心配な項目には入っていないが、心理的あるいは性格的には嫌だなぁと思う今日この頃である。



2023年9月27日水曜日

Day54 優秀なのも考えもの

 長時間労働の対策は、ここ官庁でも喫緊の課題になっているようである。

部署内でも忙しいグループとそれほどでもないグループに分かれている。忙しいグループはいつ帰っているのか分からないくらい居続けている。多分、80時間はゆうに越えていると思う。蛇足ながら、前担当者の異動先での残業時間は休日は土日休んでいて150時間を超えたという。土日休めているのだからという声も出そうだが、驚きを通り越えて呆れてしまった。

個人的な感覚としては、管理職が働きすぎる会社は全体的に仕事が増える傾向にあるが、国の監督者である官庁がこれだと、民間への指導どころか逆に教えてもらう必要がありそうである。

とはいえ、人事担当の部署が残業削減に向けたベストプラクティス事例を集めて、広く周知する試みがされている。数多くの事例にも関わらず数ページにまとめられている。非常に簡潔にまとめられており、さすが優秀な人の集まる部門だけのことはある。・・・と思いたいのだが、簡潔すぎて参考にならないという落とし穴。

製造業の場合、カイゼン事例は同様の手順を踏めば効果が得られるくらいまで事細かに紹介するのが普通。これは自社に限らず会社を超えたカイゼン大会でも、その思想は共通。

やっている仕事が個別なので応用が利かないという言葉で片付けられてしまいそうだが、ちょっと違う気がして仕方ない。

もっとも1を聞いて10を知るような優秀さを持った人の集まりなので、その程度の簡潔な説明で分かってしまうのかもしれない。そうであれば半年後には残業が減ってQOLが上がっているはず。結果が楽しみである。



2023年9月21日木曜日

Day53 生き馬の目を抜く

スクープされる側というのは結構ドキッとするものである。

通常企業で扱う文書には、一般(公開可能)、社外秘、グループ内秘、秘、極秘などに分けられる。取扱いも応じたものが必要だが、それ以上に注意を払うのは廃棄方法。それぞれの廃棄方法としては、普通に書類廃棄、機密文書廃棄、シュレッダーにて廃棄、即時回収などである。蛇足だが、PaperLab(セイコーエプソン製)などは、秘以上の廃棄に使われることが多いし、上手い使い方だと思う。

で、官庁の場合。一般職員の扱い情報ですら、株価などに影響を及ぼす可能性がある事を考えると企業における秘か極秘レベルだろう。いわんや秘レベルなら、新聞の記事にもなる訳である。

今回は、それが起きた模様。某経済に強い新聞社から、今年の〇〇白書の概要が分かったという記事が出た。いわゆるスクープ記事である。休日の新聞なので扱いの程度は大して高くないが、耳目を集めるには十分。

登庁して聞かされると多くの人が「えー!?」という素っ頓狂な声を上げている。仕事柄平日の新聞は隈なく目を通す人が多いものの、休日はOFFなのだろう。そして、休日明けの朝っぱらから対応に追われるのである。スクープされてしまった以上、何事もなかったのごとく大臣会見を開く準備を行うためである。なお掲載している情報からバージョンの推測ができ、ルートは絞られたが、夜中に忍び込まれて書類を持ち去られるという可能性を除き、ほぼ自部署では手の打ち用のないものばかり。再発防止は相当難しい。

記者のネタを仕入れる努力に驚くが、スクープじゃないと記事にならないというのは流石に悲しいものがある。いっそのこと記者にファンになってもらい、良質な記事に仕立ててもらう。平日はダイジェスト、休日は詳細版の記事で広く読まれるような努力を行うというのは双方メリットしかない気がするのは私だけだろうか?せっかく作ったものであれば、広く読んでもらいたいというのは自然なことだし、何より日本の現状を理解するための話題が豊富に取り上げられているのだから。



2023年9月17日日曜日

Day52 宝の持ち腐れ

 企業は人なり。

企業では人材を人財と書くほど、人を大切に(扱おうと努力)する。

真面目に働く従業員の場合、大体ネックとなるのは上司か従業員が使う道具のどちらかである。霞ヶ関の場合は、上司も優秀な人が多いので道具がネックになっていることが多い。

まず文書作成ソフトや計算ソフトのバージョンが古い。情報共有方法がメール。電話は固定。シンクライアントなのでPCの反応のテンポがズレる。無駄に覗き見防止フィルターがついて見えにくい画面。小さいサブモニター・・。一体いつの時代のオフィスだ?となる。

今どきオンライン上で共同編集なんて当たり前だし、自動でのバックアップ・レビジョン管理も当たり前。チャットでの即時決定も普通だろう。BIのツールも貧相。しかし、全て手作業。素早い決定を行うには、人を一箇所に集めて声の届く範囲で作業するのが最良となる。

なかなかテレワークが進まない訳である。

ところが、国民からの税金で仕事をしているので質素倹約というのが染みている。

これがマズイ。

道具の値段なんぞ、たかが知れている。それよりも最新のツールを与え、人の生産性を上げる方が先決である。どうも、このあたりの順序がひっくり返っている。

国の処理速度は官僚に依存するのだから、ここを強化すればどんどん良くなる。身近な例で見れば、スマホ。プロセッサやメモリが良くなると劇的に良くなるのを誰でも知っているはず。

せっかくの人財を宝の持ち腐れにしたら勿体無い。道具にはどんどん金をかけて、国処理速度上げるべきである。ただ・・・、これをうまく進めるためには国民の良心に依るところが大きいのが、本当のネックなのかもしれない。



2023年9月16日土曜日

Day51 タイムアタック開催

今日は朝から忙しい。とある統計が公表されたらタイムアタック開始である。

いつもは、10時と12時、15時前に締め切りがあるのだが、今回は17時にも締め切りがあった。

締め切りまでに作成するのは、原稿である。政治家が棒読みで・・・と世間様で言う(私もそう思っていた)が、その棒読みされる原稿を作るのが、その一つ目の締め切り。

やってみると分かるが、御作法に則って時間内に作成するのは結構な労力である。

次は、原稿その2。別の大臣向けのさらに詳細な原稿になるので、長文になる。つまり、何を語るかストーリー立てている必要がある。

次の原稿その3は、大臣向けの報告資料。大臣が他の大臣に説明する資料である。駅前に立っている彼らをみるとそうは思えないが、彼らは分単位で動いている。そのため、資料は簡潔さと正確さと速報性が命。間違えが許されない。まぁ、間違えても良いが、その後の修正が大変ツライのでここで踏ん張ったほうがラクである。

最後の締め切りは、統計の報告。50ページ程度の資料を作成し、1枚にまとめ、10分程度で説明する。報告の相手は、超がついても誰も文句をつけない一流のエコノミストである上司。高々入庁数ヶ月の素人が相手になるはずもなく、これまた御作法に則った資料作成と説明で何とか形になる程度。ただ、資料作成方法については、一応のIT先進企業から来た身としての直感としては、人海戦術過ぎてダメだこりゃ〜なレベル。ではあるが、まずは慣例に則って自在に作れるようになったあとに、改善の提案である。先はまだ長い。



2023年9月15日金曜日

Day50 密かな楽しみ

 密かな楽しみの一つに飲み物がある。

昼の味噌汁も捨てがたいのだが、飲み物も良い。

お茶、コーヒー、ミネラルウォーターに始まり、黒烏龍茶、ジャスミンティー、麦茶、ハーブティー各種、チャイなどがある。コーヒーも日替わりのホットとアイスが準備されている。その種類は20程度とちょっとしたドリンクバーである。

もっとも、こまめには行けないので水筒に注いで、2〜3時間に1回程度の集中力を回復したいタイミングで種類を変えながら飲んでいる。

さぁ、明日のドリンクは何だろう?



2023年9月14日木曜日

Day49 こたつでビール

 毎月定まっている報告会に向けた準備を行う仕事である以上、時間に追われていることが多い。気がつくと今月もそんな日がほとんどだった。

閣議内で報告する資料作成は、どんな仕事と同様に締め切りがある。それも結構厳しい締め切り。締め切りは、閣議開催日から逆算し、チェックと印刷などから定められているが、その日を越えるまでは結構忙しい。たとえそれを越えても閣議当日に重要な情報が更新されようものなら、朝からタイムアタックである。

そうならない日は、資料の整理や情報の深掘りなど勉強の時間に充てる。

今日は、そんな勉強に充てる日。追われることの無い日は、束の間の休息にも似た嬉しい日である。毎日これだと嬉しいが、忙しいからこそ嬉しさが増すというものなのだろう。

そう、寒い日にこたつに入ってキンキンに冷えたビールを飲むような嬉しさに近いのだ。



Day376 使命感と共感に満ちた日本の未来へ

 私の宮仕への出向が終了を迎えた。 長いようで短い2年間であった。 この貴重な体験を振り返ると、民間では決して味わうことのできない数多くの気づきが得られた。最終的な上司が大臣であるという特異な環境で、自分の作成した資料が局長に渡り、大臣が総理大臣へ報告する資料の一部となっていった...