宮仕え初日
これまで民間企業で普通に(とは言い難い部分はあるが)生きてきたサラリーマンが、とある政府中枢機関へ出向となった。
本社のあった銀座に勤めていたこともあるが、霞ヶ関ではなく政治の中枢、永田町に行くことになるとは。
首相のシンクタンクとして設置され、既存の省庁では難しい項目を中心に取り扱う。そのため、プロパー社員が約3割と少ないというのが特徴の一つである。残りは他省庁からの出向者と私のような民間人が半々である。
着任初日、局長より辞令が渡される。
入社式と考えれば、納得いく部分もある。民間なら社長から辞令を渡されることもあると思う。ただ、同じ永田町や霞ヶ関の異動で離れる人、着任する人にも出していたので、同時に民間から出向したメンバーに確認しても結構奇異に写った。お役所ならではのセレモニーなのだろうと妙に納得。
その後、ひな壇にいる管理職へ挨拶まわり。
同じことを繰り返して言うのが嫌いなので、少しずつ言い回しを変えて行ったが5回目くらいになると、変化が少なくなってきて自分の引き出しの少なさを残念がっている自分が居た。
初日は、PCのセットアップやプリンタのセットアップ、給与の振込先、勤怠の方法など、生きていくために必要な項目を山のように教え込まれる。ちゃんと庶務さんが居て、必要最低限度のことを伝えればやってくれる。
このあたりは、度重なるコストダウンで全て自分でやらないといけない民間との違いがあるが、庶務さんがいることは決して無駄遣いとは思えなかった。専門性の高い仕事は役人にさせて、生産性を上げる仕組みとなっているからだ。
と、仕事の引き継ぎも始まった。皆さん真面目で、しっかりとした手順書が出てくることに驚いた。初日から少し飛ばしてしまったようで、帰りの電車の中では寝ないようにずっと立っていた。疲れた。
さてさて、明日からどうなることやら。

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